2008.02.01 Friday
日焼け止めがサンゴ白化を促す?
ごぶさたしてます。
ちょっとギョッとしたのでご紹介。
日焼け止めが珊瑚を殺している?(科学ニュースあらかると 08年01月30日)
ちょっとギョッとしたのでご紹介。
日焼け止めが珊瑚を殺している?(科学ニュースあらかると 08年01月30日)
サンゴの衰退の原因は一つでは無いのですが、「Sunscreen(日焼け止め剤)」がサン ゴの衰退の一部を引き起こしている可能性が、ある研究で指摘されています。
日焼け止め剤というのは、太陽光線による皮膚の損傷(一般的に日焼けと 呼ばれる状態)を防ぐ為に使われている薬物です。今回指摘されているのは、 広く使われている日焼け止め剤に含まれている「absorb ultraviolet radiation(紫外線吸収)」の4種類の成分、「paraben」、「cinnamate」、「benzophenone」、「camphor derivative」が、サンゴ虫と共生している藻を殺しているかもしれない、という事だそうです。
(赤字はkamezoによる強調)
引用記事にもあるとおり、日焼け止めが原因として特定されたわけではなくて、「可能性がある」という段階で、どれぐらいの影響が生じているのかもわかっていないのですが、まずは「あんな少量のものが?」なんて思ってビックリしちゃうわけで。
だけど、そこも記事ではちゃんと書かれていて……
じゃあ、どうすればいいのさ、日焼け止めを使わなかったら火ぶくれになっちゃうよ、ということにもなるわけですが、そこは日焼け止めの選び方を変えることでもなんとかなるようで。
無添加 日焼け止め
ええと、無添加って言っても「なんにも入っていない」のでは日焼け止めとしての機能を果たさないわけで(汗)。基本的に「化学物質を使っていない」ということ……なようです。
素朴に「具体的にはなにが使われていることが多くて、そのなかのどれがまずくて、どれならまずくないのか」であって、天然由来かどうかなんてことでは判断がつかない。
それでも、上記のブログでは、どんな成分が含まれていることが多いか、具体的に名前が挙がっています。ただ、ここで話題にしているようなことを主眼としているわけではないので、それぞれが「紫外線を吸収する物質」と「紫外線を反射する物質」に分けられていたりするわけではありません。そこでお手軽ですけど、「紫外線を防止する成分 紫外線吸収剤と紫外線反射材」(Give&Give(ギブ アンド ギブ)伊勢の園本店)や「日焼けについて:日焼け止め成分(サンスクリーン剤)について」(薬の総合辞書『薬辞苑』)などWeb上の資料を参考に、収集・分類してみました。
以下に、わかった範囲で書き出して、記事で問題とされていた4つの物質に★をつけています。
紫外線を吸収する物質
ウロカニン酸エチル
★ベンゾフェノン、オキシベンゾン(benzophenone)
シアバター
アロエエキス
ホホバオイル
シラソーマ
★メトキシケイヒ酸オクチル、桂皮(けいひ)酸、シンナマート、PVCN系高分子(cinnamate)
★パラベン、パラオキシン安息香酸エステル類、PABA系(paraben)
★カンフル系(camphor derivative)
ベンゾイルメタン系
紫外線を反射・散乱する物質
酸化チタン
酸化亜鉛
酸化ジルコニウム
モンモリロナイト
酸化鉄
アルミニウム
酸化セリウム
マイカ
カオリン
セリサイト
水酸化Al
その他(抗酸化作用で紫外線から肌を守るもの、別の目的のもの)
トコフェロール[抗酸化]
ビタミンC、E[抗酸化]
コエンザイムQ10[抗酸化]
アスタキサンチン[抗酸化]
BG(ブチレングリコール)[保湿]
PEG(ポリエチエレングリコール)−7ジメチコン[合成界面活性剤]
PEG―10ジメチン[合成界面活性剤]
うーん、いろんなのが使われていますねえ……。細かい分類まで間違っていない、という自信はあんまりないですが、「紫外線を吸収する物質」なのか、「紫外線を反射・散乱する物質」なのかぐらいは合っているはずです。
最も慎重になるなら「紫外線を吸収する物質」は避けて「紫外線を反射・散乱する物質」専門で、となるのでしょう。しかし、「紫外線を吸収する物質はみんな悪玉」とわかったわけでもないですし、新しく買い増しするときには、問題になった4つの成分「ベンゾフェノン、オキシベンゾン(benzophenone)」「メトキシケイヒ酸オクチル、桂皮(けいひ)酸、シンナマート、PVCN系高分子(cinnamate)」「パラベン、パラオキシン安息香酸エステル類、PABA系(paraben)」「カンフル系(camphor derivative)」なんていうあたりは、とりあえず避けておくとちょっと心休まるかも……といったところでしょうか。
もやもやが晴れないですけど(-_-)
だけど、そこも記事ではちゃんと書かれていて……
記事中でも、日焼け止め剤に含まれるレベルの化学物質の量なら、海洋に 存在する水の動きによって速やかに非常に低い濃度に希釈されてしまうだろう、 という事が指摘されていますが、研究者達は、問題は「化学物質の濃度」自体に ではなく、ウイルスの活性化が生じてしまうと活性化されたウイルスが周辺に ばらまかれてしまう事にあるのだ、と反論している様です。ふむむむ。
じゃあ、どうすればいいのさ、日焼け止めを使わなかったら火ぶくれになっちゃうよ、ということにもなるわけですが、そこは日焼け止めの選び方を変えることでもなんとかなるようで。
Danovaroは、日焼け止め剤を禁止するという事は必ずしも必須の条件では ない、と指摘しています。サンゴ礁の周辺で泳ごうと考えている人々には、 彼らが与える影響を減少させるために、簡単に出来る事が2つ有るからです。自分で日焼け止めを買ったことのないボクは、そんなことを言われてもチンプンカンプンなのですが、ちょっと調べてみました。そしたら、こんなブログを発見。
まず、「absorb ultraviolet radiation(紫外線吸収剤)」の代わりに、 紫外線を反射する「physical filters(物理的なフィルター)」を配合 した日焼け止め剤を使用する事が出来ます。また、「環境により優しい」 化学日焼け止め剤を使用する事も可能なのです。
オーストラリアの研究者達も、現在サンゴ自体に存在している天然の紫外線ブロッキング化合物に基づく日焼け止め剤を開発するための研究を行ってい る所だそうです。
(赤字はkamezoによる強調)
無添加 日焼け止め
ええと、無添加って言っても「なんにも入っていない」のでは日焼け止めとしての機能を果たさないわけで(汗)。基本的に「化学物質を使っていない」ということ……なようです。
無添加日焼け止めは、紫外線を吸収する成分が天然の素材であること、天然成分ならもともと自然環境の中にあるものなので、安心感があるのは確かなんだけど、原理的には「天然成分であれば体にいいとは言えない」わけでして(人体への影響で言えばトリカブトだってフグ毒のテトロドトシキンだって天然成分ですし、環境への影響ってことでは、その成分の性質だけでなく濃度や総量なんかが問題になるわけで、「化学物質でなければ安心」なんてことはないわけです)、まして今回のような話になると、「サンゴの海にもともとあるもの」だったらともかく、現実問題としてはよそから持ち込むものは一応の警戒をしたくなってしまいます。
また、合成の乳化剤や着色料・香料などが使用されていないことですね。
素朴に「具体的にはなにが使われていることが多くて、そのなかのどれがまずくて、どれならまずくないのか」であって、天然由来かどうかなんてことでは判断がつかない。
それでも、上記のブログでは、どんな成分が含まれていることが多いか、具体的に名前が挙がっています。ただ、ここで話題にしているようなことを主眼としているわけではないので、それぞれが「紫外線を吸収する物質」と「紫外線を反射する物質」に分けられていたりするわけではありません。そこでお手軽ですけど、「紫外線を防止する成分 紫外線吸収剤と紫外線反射材」(Give&Give(ギブ アンド ギブ)伊勢の園本店)や「日焼けについて:日焼け止め成分(サンスクリーン剤)について」(薬の総合辞書『薬辞苑』)などWeb上の資料を参考に、収集・分類してみました。
以下に、わかった範囲で書き出して、記事で問題とされていた4つの物質に★をつけています。
紫外線を吸収する物質
ウロカニン酸エチル
★ベンゾフェノン、オキシベンゾン(benzophenone)
シアバター
アロエエキス
ホホバオイル
シラソーマ
★メトキシケイヒ酸オクチル、桂皮(けいひ)酸、シンナマート、PVCN系高分子(cinnamate)
★パラベン、パラオキシン安息香酸エステル類、PABA系(paraben)
★カンフル系(camphor derivative)
ベンゾイルメタン系
紫外線を反射・散乱する物質
酸化チタン
酸化亜鉛
酸化ジルコニウム
モンモリロナイト
酸化鉄
アルミニウム
酸化セリウム
マイカ
カオリン
セリサイト
水酸化Al
その他(抗酸化作用で紫外線から肌を守るもの、別の目的のもの)
トコフェロール[抗酸化]
ビタミンC、E[抗酸化]
コエンザイムQ10[抗酸化]
アスタキサンチン[抗酸化]
BG(ブチレングリコール)[保湿]
PEG(ポリエチエレングリコール)−7ジメチコン[合成界面活性剤]
PEG―10ジメチン[合成界面活性剤]
うーん、いろんなのが使われていますねえ……。細かい分類まで間違っていない、という自信はあんまりないですが、「紫外線を吸収する物質」なのか、「紫外線を反射・散乱する物質」なのかぐらいは合っているはずです。
最も慎重になるなら「紫外線を吸収する物質」は避けて「紫外線を反射・散乱する物質」専門で、となるのでしょう。しかし、「紫外線を吸収する物質はみんな悪玉」とわかったわけでもないですし、新しく買い増しするときには、問題になった4つの成分「ベンゾフェノン、オキシベンゾン(benzophenone)」「メトキシケイヒ酸オクチル、桂皮(けいひ)酸、シンナマート、PVCN系高分子(cinnamate)」「パラベン、パラオキシン安息香酸エステル類、PABA系(paraben)」「カンフル系(camphor derivative)」なんていうあたりは、とりあえず避けておくとちょっと心休まるかも……といったところでしょうか。
もやもやが晴れないですけど(-_-)